水のある風景

~「本当の自分を見つける方法」( 扶桑社)より~

なんとなく嬉しい、なんとなく楽しい、は歓迎したいが、世の中には「なんとなくイヤなこと」も幾つもある。なんとなくイライラする。なんとなく憂鬱。なんとなく学校に行きたくない。なんとなく会社を休みたい。

なんとなく、そして、なんとなく……。

原因はさまざまにあるだろう。人の数だけ理由があると思う。でも、1つだけはっきりとわかる原因がある。それは、なんとなくイヤだと思うとき、あなたを取りまくエネルギーがきれいには循環していないのである。どこかで流れが詰まっているのだ。

その詰まりが、あなたの中で「引っかかる」現象を起こし、何をするにも不満が伴うのだ。

循環は、川の流れと同じ。河はせき止めると澱んで濁る。人間の体の血液も循環が悪いと、滞り、そこが凝ったり傷んだりする。

昔から「血の巡りが悪い」と言う。血の巡りは、「智」の巡りでもある。智は天から降りてくるから、滞ると正しい判断や良い方向へ自分を導けなくなる。すると運も悪くなる。運が悪くなれば、ますます循環は滞っていく。

では、どうすれば良いのか?

詰まっているものは、流せばいい。

どうやって?「出す!」ことである。

まず息を吐いてみてほしい。吐いて、吐いて、吐ききってみる。すると、体は苦しいから息を吸い始める。呼吸は循環を知っている。

あなたが詰まらせているものが何であれ、正しく循環させるには、今「掴んでいるもの」を出すことだ。例えば、経済的な原因で憂鬱になっている人は、払うべき物を払わないと入ってはこない。中には、その払うべき金が払えないから困っているのに!と怒る人もいるだろう。でも、それでも何かを払うのだ。世の中には自分よりも困っている人は幾らでもいる。その困っている人に寄付をする。目が不自由な人のために盲導犬協会に寄付をする。何も出せなければ、要らないものをリサイクルに出して売ったお金を寄付する。体を使ったボランティアもいい。

恋愛関係で詰まっていたら、心で掴んでいる「執着」を手放す。掴むものは「愛」ではない。「放して開放する」のが「愛」である。

学校や職場の環境のせいで心が詰まっていたら、旅行でも図書館でもいいから、出掛けてみる。

できれば、水のある風景がいい。すべての「なんとなく」は、きれいな水が流れている所に行けば、水の流れるエネルギーが、あなたの詰まったエネルギーに働きかけて滞りを流してくれる。それは、水が「無限の与える愛」であるからだ。

この世界は「与えれば、与えられる」の法則が働いている。逆を言えば、「与えなければ、与えられない。」だけど、水はただあなたに与え続けてくれる。だから、海でも山でも、美しい水の流れを見てきた人は、「心が洗われる」と思うのだ。

部屋の中で水の風景に出逢いたいのなら、神山純一さんの「水の音楽」をお勧めする。

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水の星 / マーキュリー

太陽にもっとも近い惑星・水星は、地球の秘めたる水(地下水脈)に影響を与え、毛細血管のような水脈の循環の調整を司っている。地球をみずみずしい青のオーラがベールのように保護しているのも水の力である。