「世界を変えたかったら、自分自身を変えなさい……」

「一瞬で、人生を変えるヒント」より

あなたは、今の世界が好きですか?地球のどこかで戦争があり、そこでたくさんの尊い命が奪われ、子どもや親を亡くして悲しむ人のいる世界。動物や鳥や森の木が人間の生活の犠牲になったり、病気で苦しむ人や経済的に困っている人たちがたくさんいる世界……。

あるとき、喫茶店に置いてあった『サライ』という雑誌の”見出し”の太文字が目に飛び込んできた。「世界を変えたかったら……」。「難民を助ける会」の創立者、相馬雪香さんの特集だった。その言葉は、ウツウツと、世の中を嘆いていた私の心に、とても新鮮な響きとなって映った。

思わず、その言葉をメモに取って、家に持ち帰った。数日後、もう一度、正確にその記事全体を読んだ。……しかし、どこにもあの言葉がないのだ。同じ雑誌である。

近い言葉はあった。「一人一円寄付すれば、一億二千万円。まず、あなたが変わってごらんなさい」しかし、ニュアンスは微妙に違う。

では、あの”言葉”は、いったい何だったのか!なかなか幸福にならない世界を嘆くあまり、自分自身ではなく、「世界を変えたい!」と、思わず念じてしまった、”道”を忘れた私への「助言」だったのか……?

「そうだ!世界は、自分の外にあるように見えて、本当には、自分の内側にあるんだ。それが、本当の世界の秘密なんだ」

自分の内側で、「真実を知る小さな子ども」が叫んだような気がした。

そして……、私の「幻想?」した、その言葉は、今もときおり、脳裏を横切る。

アメリカがイラクに侵攻した時も、私に「祈る」ことを思い出させてくれた。

一人一人の心の中に、「自分を変えよう」という思いがわき上がった時、世界は本当に”変わる”のかもしれない。