風の言葉 – 19

変わる力、変われる力
「今年こそ……」と、秘めたる決意を持つ人がいます。
今までの自分を「変えたい」、あるいは、「変えよう」と強く。
それは、時には、自我の表面には浮かんでこないこともあります。
自分では、「まあ、いつもの年とおなじように、過ごせればいいかなあ……」なんて、気ラクに考えているのですが、魂の段階では、ハチマキを締めてかかっていたりします。「やるまいぞ!」なーんて。
ただ、具体的に何か、習い事やお稽古事、新しい技術や学問の修得と、計画を立てているなら別ですが、一般には、「今年はやるぞ!」と決意していても、何をやるのか、わからない人にとっては、一月、二月と慌ただしく過ぎていくうちに、なんとなく、今年の前半に突入してしまって、「えーっと、何をやろうと考えていたんだっけ?」と言うようなことになったりします。
それでは、去年と同じようになってしまわない? 別に、それが「悪いこと」と言っているのではないのですよ。ただ、「決意した何か」を忘れないうちに、なんとかしないと「もったいないなー」と思うのです。
だから、昔から、「一年の計は、元旦にあり」と言ったのかもしれませんね。
でも、私たちの中の「変わろう」とする力は、自分が意識しようと、しまいと、じつは「働いて」いるのです。
機械のように、正確に。
たとえば、「なんだ、今年もたいして変わらないのかなあ」と、思っていても、周囲でどんどんといろんな出来事が変化していったりするでしょ。
それって、一見、自分には関係がないことのように思いがちですが、周りの変化は、人が気づこうと気づくまいと、その人の「内側」と対応しているのです。つまり、その人が無意識のうちに「変わった」から、周囲も変化し始めたのです。
それは、去年から今年にかけて、移行した「眠り」の中で、いろいろと決意した事から、エネルギーが変化し始めたせいなのです。でも、本人は、鏡を見ても、いつもと同じ自分だと「錯覚」している為に、「今までと同じで、何の変化もない」と思っていただけなのです。
「でも、初夢に、何も見なかったわ。それどころか、縁起の悪そうな夢だったような気がするけれど……」という人でも、変化の兆しは自分に起きているのです。
初夢とは、正月二日に見る夢のことだと皆さん思っていますが、年の初めに特別に見る「夢」のことなのですよ。それは、魂の約束を思い出すような夢です。だから、具体的には、表現できないか、覚えていないのですよ。
変わる力は、「意志の力」、変われる力は、「魂の力」。
どちらも、最初から在って、誰も無くしてなどいません。
地球自体が、大きな「変化」の中に在りますよ。
温暖化など、人類のせいだけのように言われていますが(確かにそうなんだけどね……)、「生命体」としての地球も、変わろうとした結果なのだとしたら……?
『EARTH』という映画が始まるでしょ。制作側は、「見ることのできるうちに見ておくために……」という意図で作った映画だそうですが、それも地球の意志の反映によるモノなのかもしれませんね。
さあて、人間は……、私たちは……、それでも、まあ、変わっていくのでしょうね……。
2008年1月12日 ああ、そろそろ正月の飾りも、仕舞わないとなーと、考えながら。