お告げ – 86

ネコ好きVSイヌ好き

「だけど、やっぱりネコが好きっ!」っていうテレビ番組あったよね。
雑誌やカレンダーでも、ネコとイヌのは売れる。
相変わらず、「ネコ好き」は強い。もちろん、「イヌ好き」もね。
女性が100人居ると、ほとんど90人は、イヌ好きとネコ好きに別れるという。
あとの10人は、アルマジロが好きな強者(ツワモノ)たちだ。

ところで、多くの女性は、自分が「ネコ好き」あるいは、「イヌ好き」なのは、どことなく自分と似ているからだ、と錯覚しているよね。
特に、「ネコ好き」の女性は、「あたしって、ほら、自分勝手で、気ままでしょ。性格がネコ的って言うか……」とのたまう。

だけどね、ちょっと待ちんしゃい(ほっしゃん調で)。
「ネコ好き」の人はね、ほんとは、「イヌ的な性格」なんです。
そして、「イヌ好き」の人が、「ネコ的な性格」だったりします。

よーく、考えてみて。
ネコ好きって言う人。
自分が、良く言えば、とても真面目で、でも、悪く言えば、融通が利かなくて、四角い頭で……、いや、四角四面で、律儀で、恩を感じるタイプなんじゃ、あーりませんか(チャーリィ浜調で)?
そして、イヌ好きの人。
自由で、奔放で、既成の概念に縛られるのがイヤで、なのに、臆病で怖がり、そんな感じがトゥギャザーしてなーい(ルー大柴調で)?

「近親憎悪」という言葉がある。
自分に近いものには、「親しみ」を感じると同時に「嫌悪感」も生まれるとか。
自分を見ているようで、イヤなんだろうね。だから、自分には「ない」ものを持っている存在に惹かれたりする。

また、「類は、友を呼ぶ」という諺(ことわざ)もある。「目の寄る所に玉が寄る」とも言う。
似たもの同士が集まる、という意味だ。


私たちの周りの人間関係は、イヌやネコほど簡単には別れない。自分と似ていて、尚かつ正反対のモノを持っている人たちは大勢居る。
そして、その中で、時には、自分を見せつけられて自己嫌悪に陥り、また、人に学んで、自己を進化させる。そうして、「自分磨き」を続けていくんだ。
「自我」に捕らわれながら、「自我」を超えようとする、困難な旅。

すべての他人は、「私」であり、「見知らぬ自分の未来」である。
とーとつだけど、『こどもの大統領』のミックモックは、誰もがあきらめていた「戦争をなくす」という命題に真っ向から取り組んだ。
そして、苦悩の末に解決の道を見る。

変わってしまった自分は、変わる前の自分からは想像もつかない……。
それは、私たちの進むべき「もう一人の自分」の姿かも知れない。
ミックモックに乾杯!

 
最後に幸福屋から一言。
最近、気に入っているCMがある。富士急ハイランドのジェットコースター「ええじゃないか」のテレビコマーシャルがそう。
田舎道をガタピシと走る白いワゴン車。中には、助手席に父ちゃん、運転する母ちゃんに、後ろの座席にガキ三人、という設定。男の子の一人が、「父ちゃん、オシッコ」、「もれるぅー」、「げ・ん・か・いー」と、三段論法でつらそうに言う。ずいぶんとガマンしてきたのだろう。モジモジしている。父親は、すかさず、「中ですりゃ、ええがな」と言う。子どもは驚いて、「ええっ! いいの?」と聞き返す。父ちゃんは、「ああ、ええとも。なあ、母ちゃん」と同意を求める。どっしりとした田舎のお母っちゃんは、満面の笑みで「ええじゃないか」と頷く。ホッとする子ども達。笑う父ちゃん。なんとも和やかな風景である。
と、ハンドルを握っていた母ちゃん、突如、厳しい顔でブレーキを踏むと、ドアを開けて外に出た。そして、ワゴン車の下におもむろに両手をかけると、そのまま、ぐぐーっと車を浮かし、「……ええわけ、ないだろ!」と叫んで、ワゴン車を放り投げてしまうのである。ワゴン車の中で、クルクル回る父ちゃんたち、そのまま、ジェットコースターの座席となって、回っていく。ナレーションが囁く「ええじゃないか!」。そして、富士急ハイランドのマークがドーンと浮かび上がるのである。
いやー、録画して、何度も見せてもらいましたわ。なかなかにハジけた広告でんなあ。
えっ、それと、今回のお告げの「ネコ好き、イヌ好き」と、どう関係があるのかって? 
いや、まあー、僕は、イヌ、ネコ、というより、「肉球」が好きなの。で、「肉球は、たまらんど。他には何もいらんどー」→「肉球はいらんど」→「富士急ハイランド」
まあ、「ええじゃないか」、ね。
「ええわけ、あるかー!」  

2007年 11月11日 朝は冷たい雨が降ってたけど、心はホット