2019年 10月 朗読劇公演 仙台で開催
「もしも8歳の子供が大統領になったら」&「ミックモックと夜の動物園」

仙台ミックモック朗読劇公演実行委員会・仙台ボランティア主催

「いつか必ず仙台市でミックモックの朗読劇を実現させたい」との熱烈なファンの声から6年、遂に実現した朗読劇公演!「ミックモックと夜の動物園」との2本立て公演でした!!

仙台ミックモック朗読公演は私にとって、自分の内側にまだ小さな火が残されていた事を、鮮明に思い出させてくれました。日常の慌ただしさに流されて、いつの間にか忘れてしまっていた思い。目は舞台上に座っている演者を見ながら、心の眼はタチツトット国で繰り広げられるミックモックを追いかけていました。時にはワクワク、時にはせつなく、時には一緒に考える…あの不思議な体験は今でも忘れられません。ここにいて、ここにいない感覚。役者の声を通して語られる世界を、想像しているのは自分自身。だからこそ日常の時間枠から切り離されて、自由に物語の中へ自分から入り込んでいけたのかもしれません。

朗読公演は、言葉の持つエネルギーをそのまま私に伝えてくれました。

「どうして争いはなくならないのだろう?」

「どうして力でねじ伏せようとするのだろう?」

これは私が子どもの頃から感じていたことでした。大人になるにつれて、世の中はこうゆうもの、自分には変えられないものと、いつの間にか「なんだか変だな」のささやきを聞かなくなっていました。そしていつの間にか聞こえなくなっていました。

ミックモック朗読公演は、遠くに置き去りにしてきた自分自身と、もう一度出会わせてくれた体験でした。公演後、素直に「おもしろかったー」と会場から出てきた小学生や、ロビーで挨拶している役者と熱心に語らう若者たちを眺めていたら、これからの世代に自分が残していきたいと思っていた全てがミックモックの世界に詰まっていたと気づき、そして思い出しました。ミックモックがいつも大人たちに聞く「なぜ?」の問いかけが、私の中にあったことを。

加納眞士氏の書いた「もしも8歳のこどもが大統領に選ばれたら」と、金田賢一氏演出の朗読公演のコラボレーションが新たなひとつの世界を創り出し、そしてそこに自分自身も傍観者ではなく、参加していることの喜びを感じた仙台ミックモック朗読公演でした。<仙台実行委委員会Sさん>