お告げ – 18

どうする? アイ○ルー♪


「パパ、犬ほしいー」
「ボーナスまで待ちな…さ……」
あるペット屋で、少女が犬を欲しがっている。
父親は、無理無理、ボーナスまで待ちなさいと言いかけるが、自分をひたと見つめる子犬のあまりの可愛さに、言葉が続かない。
父親の脳裏には、砂浜を子犬と一緒に走り回る光景が浮かぶ。子犬に顔を舐められて嬉し恥ずかしい父親の姿。
子犬のつぶらな黒い瞳には、愛があふれんばかり。
そこに歌うようなナレーションが重なる。
「どうする? アイ○○ー♪」
テレビ画面には、ご丁寧に、「ペットは生き物です。責任を持って飼いましょう」と字幕が出る。

……どこかの町の、どこかで見たような風景。
人間と動物の美しいふれあい、出逢いを描くコマーシャルとして、一般の広告人にはジクジたるものがあるやろし、普通の人の目には、「ほほえましい」ものと映るのかもしれまへんなあ。
けど、ワテは騙されまへんでえ!(細腕繁盛記のカヨ調で)
 
そうそう、こないだ、東京文京区のシビックセンターで開かれた、『動物たちからのSOS!』(11月23.24日-地球生物会議ALIVE主宰)というパネル展を見に行ってきましてん。
そこでは、もう、ほら、あんさん、なんでっせ。
ムゴイ、ヒドイ、という一言につきるほどの人間たちの動物への虐待が報告されておりましたわ。
楽しそうに見える動物園や水族館、けど、そこの動物たちはほんまに楽しいのかどうか……。パネルには、「もっと広い場所を」、「快適な環境を」と、動物たちにせめてものできることを望むメッセージが書かれてありましてなあ。
「動物実験」のパネルなんかは、直視に絶えまへん。見ていた高校生くらいの男の子が、胸痛そうにしてましたわ。
毎日使こてるシャンプーが、ウサギを失明させて、いっぱい犠牲にしてたなんて、普通の人はぜんぜん知らんのやろうなあ。
知ったら、よう使わんで。ほんま。
考えてみたら、わしらは自分らの都合のために、どんだけ多くの生き物の命を好き勝手に奪ってきたことか……。
「漢方薬」は人にやさしいと言うけれど、クマの胆嚢やトラの肝臓など、命を奪われる彼らにはちっともやさしないしなあ。
消費者金融のコマーシャルやないけど、無責任に捨てられた犬や猫が保険所でどんな目に遭うてるか……。
安楽死はファンタジーとちゃいまんがな。


ほんでな……、こんなコマーシャルはどうやろ?

「パパ犬ほしいー」
「ボーナスまで待ちな……」
(そこに母親登場)
「私におまかせ! 今すぐ犬が手に入って、お金も借りなくてイイ方法があるわよ」
「えっ、ほんと!」
「ウソみたい、ママほんと?」
驚く父と娘。
母親が、「奥様は魔女」のサマンサのように魔法を使うと、三人はペットショップから保健所に瞬間移動(テレポート)。
そこでは、ワンワン、ニャーニャーと泣き叫ぶ犬やネコたちの姿。本当にうるるんな目ばかり。
「さあ、この子たちの誰かを引き取りましょ。みんながそうすれば、この子たちの命も助かるし、タダだから、お金も借りなくてすむし、良いことづくめでしょ」
「そうか! ボーナスまで待たなくていいし、お金も借りなくていいのか!」
「ママ、素敵ぃ。私、この子に決めたわ」
母親の嬉しそうな顔。
三人の家族と一緒に砂浜を駆ける子犬。
そこに歌うようなナレーションが重なる。
「どうでっしゃろ、アイ○○ー♪」
 
 
最後に幸福屋から一言。
犬やネコを飼うなら、できたら、保健所から引き取ってあげてくれまへんか。 
一匹でも助かるなら、……お願いしますわ。
きっと、来世でエエコトおまっせ!(現世でもあるかも!)


★「愛の光500」のお金の一部は、多くの人に、「動物を救おう」と呼びかけている、こうしたパネル展の制作や準備にも使われています。
 皆様からのご支援に感謝いたします。
★保健所だけでなく、アーク(愛の光の送金先でもある、捨て犬や捨てネコを保護している団体)の犬やネコも可愛いですよ。